Westland Welkin MK.I

ウェルキンはJu86Pによる高高度爆撃の可能性に対して開発された双発の高高度戦闘機です。
ホワールウィンドに似たシルエットですが主翼は高高度での揚力を確保するため高いアスペクト比となりコクピットは与圧されています。高高度での運動性やエンジンのマーリン70系の高高度性能に問題が有り、開発が遅れる中Ju86Pが偵察任務が主で大きな脅威とはならず、高高度戦闘機を新規開発する必要性が無くなり、ウェルキンは67機生産されたものの実戦配備にならず終わりました。

側面だけだとよくわかりませんが、高アスペクト比の主翼を広げた細い胴体と小さなコクピットのバランスはたいへん美しく、高層雲を背景にして飛行する姿には優雅さを感じます。
この機の特徴の細い機体に対して大きな垂直尾翼は高空での方向安定に苦心した様子がうかがえます。

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