Beechcraft YC-43 Traveller (Model D17S Staggerwing)

1932年、カーチス・ライト社から独立したウォルター・ビーチは仲間10人足らずとともに、ビーチクラフト社を設立した。その処女作となったのがこのモデル17である。本機は当時としては新しいカテゴリーであるビジネス機として最初から開発された。複葉の主翼は上翼が下翼よりも後ろに配置されている「食い違い翼」で、これは上方視界を良くする意味があるものの、空力的にはあまり意味が無く、むしろウォルター・ビーチの処女作に対する斬新さを狙ったスタイルングの意味が強い。性能的には大成功で、引込み脚の採用とともに当時の戦闘機並の高速で、ビーチクラフト社の基盤を築くモデルとなった。独特のスタイリングがノスタルジックを誘い、現在でも多数機がプライベートプレーンとして活躍している。
イラストは1938年にロンドンのアメリカ大使館で使用された機体。

発動機:P&W R-985ワスプジュニア450hp (他に Jacobs L-5 285hp 、ライトR-975 350hp )  最高速度:212 mph  巡航速度:202mph   乗員:4名
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